ご紹介はラルディーニ シアサッカーストライプ シャツジャケットです。ラルディーニのジャケットの仕立てといえば、前身頃の上半分に毛芯を据えるハーフキャンバスのSPECIALラインと胸の上から肩にかけて最低限の毛芯を据えたEASYラインの2つのアンコンジャケットがあります。こちらは毛芯・肩パッド・裄綿はもちろんのこと裏地も使用しないイタリア語でシャツジャケットを意味するGIACCA CAMICIA。まるでシャツがテーラードジャケットの形に進化を遂げたような究極の一枚仕立てです。

左右の前身頃と後ろ身頃の３枚パーツ構成で、ウエストシェイプが控えめなボディのシルエットを整える前後4本のダーツ、肩甲骨に馴染むように切り替えたヨークはシャツの基本パターン。そのボディに付く二枚袖は、内袖と外袖の2パーツ構成でテーラードジャケットの袖と同様に肘から緩やかにカーブし、人が一番リラックスした状態の腕に馴染む前振りになっています。すべての縫い代が折り伏せ縫いになっているので、着心地はシャツそのものです。

素材は春夏の万能選手で欠かせない存在のコットンのシアサッカー。薄くてサラリとした触感で肌触りも良く、波のような凹凸が最初からできていてシワにもなりにくいのが特長です。凹凸を持つシアサッカーは、着ている時の肌に直接触れる面積が少なくなり、夏でも気持ちのいいサラサラ感を維持してくれます。生地自体のストレッチ性はないものの、シアサッカーは収縮して凹凸を出している素材なので、微かなストレッチ性を感じられます。白ベースの淡いストライプなので、見た目にもとても爽やかな雰囲気で仕上がっています。

シャツのようなリラックスしたシルエットとフィッシュマウスのテーラードカラーも相まって、柔和な雰囲気が漂うラルディーニらしい一着に仕上がっています。

やや大きめのサイズ感になっていますので、サイズ選びの際は、普段の日本のS.M.L表記サイズよりワンサイズダウンがおすすめです。XS=44 S=46 M=48 L=50 がイタリアサイズでの目安になります。

【スタッフの着用感】
片山：172cm 62kg
日本規格のスーツではA5(胸囲90-ウエスト78)、カジュアルではS～M、イタリアサイズのジャケットはタリアトーレ、チルコロ1901で44、シャツはフィナモレで38、ボルゾネッラで37を普段着用しています。ラルディーニは基本的にどのモデルでも44です。こちらも44相当のXSで問題ありません。胸周りはほどよくゆとりのあるジャストフィットで、肩先もぴったり合います。ウエストはEASYラインなどのDROP7のボディと比較するとだいぶゆとりがあります。リラックスしたシルエットでトレンドにマッチしていると思います。

【 ブランド：LARDINI / ラルディーニ 】
1978年にイタリアのアンコーナにて、エトロ、プラダ、ドルチェ＆ガッバーナ、ベルサーチ、バレンチノ、バーバリーなどメンズテーラーのOEM(受託製造)工房としてラルディーニ家による家族経営で創業。1993年に自社名でオリジナルブランドを展開し、2010年春夏シーズンに新しいコレクションを発表しました。クリエイティブチームに数々のブランドのコンサルティングを行ってきたウンベルト・カンタレッリ氏を迎え、創業者の一人であるクリエイティブ・ディレクターのルイジ・ラルディーニ氏の指揮のもと、スタイリングをよりモダンでシャープな作りに変え、2009年6月に行われたPITTI UOMOでのコレクションでは、世界中のバイヤーから注目され大盛況でした。素材の面白さと加工のテクニックは随一で、ボリオリ(BOGLIOLI)、デペトリロ(De Petrillo)タリアトーレ(TAGLIATORE)、チルコロ1901(CIRCOLO1901)、ベルヴェスト( BELVEST)、フラディ(FRADI)など数あるイタリアブランドのアンコン(アンコンストラクテッドの略)ジャケットの中でも軽く柔らかい着心地とナチュラルなルックスを一番演出しているのはラルディーニではないでしょうか。

MODEL DATA
Height : 172cm / Weight : 62kg
Size : XS